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会長日記

今年の締めくくりの音楽♪

今年の年末は、去年と違って雪のない大晦日となりました。とは言え、今日はときおり晴れ間もありましたが、毎日「北陸しぐれ」というか、すっきりとした天気にはなりません。

そんな一年の最終日の〆のレコード(CD)を何にするか朝から考えます。

別に大した意味はないのですが、いつものような聞き流しでなく、少しは気合を入れて聴いてみようというものを選びます。

日本経済新聞の最終面には毎月著名な人のコラムが「私の履歴書」として一か月間連載されます。今年の12月は、今日が最終回ですが、イタリアの世界的な指揮者リッカルド・ムーティさんでした。ムーティ指揮の名盤にはオペラを中心に多くありますが、フィラデルフィア管弦楽団とのレスピーギの交響詩ローマ3部作も有名です。

日経新聞コラムの記事にも紹介されています

なかでも「ローマの松」は、きらびやかな「ボルジア荘の松」から最終楽章の勇壮な「アッピア街道の松」までとても元気のもらえる曲です。

お正月を前に松つながりの話を少し・・・大浜モデルのある地域は「大浜町老松」という字名です。昔から琵琶湖岸沿いに多くの松の木があったのでしょう。しかし、松くい虫の被害で近年付近の松は全滅状態になってしまい、琵琶湖からの強風で近くの住宅に危険があるというので昨年切り倒されてしまいました。

枯れてしまった大きな松
以前の青々とした巨木
風景が変わってしまったエリア

音楽の話に戻ります・・・

今年最後に聴く音楽

いよいよ年末締めくくりのレコードは、クラシックではJ.Sバッハの平均律クラヴィーア曲集。1700年代前半に作曲されたこの曲は、当時はピアノがまだ普及しておらず、チェンバロやクラヴィコードといった鍵盤楽器で演奏されることが多かったそうです。私はこの曲集が好きで、グールド、グルダ、シフ、コープマン、シエリング、アファナシエフ等々、名ピアニストのCDを10種類くらい持っているのですが、最も好きなのは現代のピアノで弾いているリヒテルのものです。「ピアノ・レコード史上に燦然と輝く一大金字塔!!」なんてすごいコピーが古いレコードの帯にあります。

スヴャトスラフ・リヒテルは現在のウウクライナのジトーミルで生まれ、幼少期にオデッサに移り住み、旧ソ連からヨーロッパで活躍したピアノの巨匠です。もし今生きていたら、ロシアのウクライナ侵攻に猛抗議をしていたことでしょう。

荘厳なバッハで穏やかな気持ちになったところで、ジャズ部門の最後はキース・ジャレットの「ケルン・コンサート」で締めくくります。

私が学生時代、このレコードが発売されベストセラーとなりました。当時京都の熊野神社前に「サンタクロース」という大きなジャズ喫茶があり、ときどきそこで英国の黒ビール「ギネス」を飲むのが楽しみだったのですが、一時間おきくらいにこのレコードがかかり、いかに流行っていたかが想像できます。

キースのピアノ一台による即興演奏で雄大な宇宙空間に引き込まれるような気分になる傑作です。一年に一度か二度、無性にこの40数年前のレコードが聴きたくなることがあります。

締めくくりの音楽を聴き終わったところで、今年一年のご愛顧に感謝申し上げ、来年も何卒よろしくお願い致します。    

よいお年をお迎えください。

社長